財閥復讐~兄嫁になった元嫁へ~ 第4話あらすじネタバレ〜由貴也の告白
第3話エンターテイナーであれ
またしても絵理香に阻まれたか。
だが、この屈辱は一時的なものに過ぎない。
次なる標的は、あの女―――響子。
幼い頃から私を虐げ続けた実母。
若い起業家・玲央との会食を楽しみ、贅沢な暮らしに溺れる姿を見ていると、胸の奥で憎しみが渦を巻く。
玲央に近づくのは簡単だった。
若く、野心に満ちた彼は、まだ知らないのだろう。
自分が私の復讐劇の駒に過ぎないことを。
絵理香が響子に警告を試みる様子を、私は暗い笑みを浮かべて見ていた。
私を裏切った女が、今度は守護者面か。
なんという皮肉だろう。
そして予想通り、響子は娘の忠告を一蹴した。
その傲慢さこそが、お前の破滅への道標となるのだ。
玲央が絵理香に憧れを抱く様子に、響子の嫉妬心は日に日に膨れ上がっていく。
ついに彼女はホテルに玲央を呼び出した。
投資と引き換えに、若い彼の身体を求めるとは。
母よ、金では手に入らないものがあることを、お前はまだ理解できていないようだな。
第4話身から出た錆
また一歩、絵理香に阻まれた。
だが、失敗など恐れるものか。
むしろ、一つ一つの障害が私をより強くする。
玲央は依然として重要な鍵だ。
若く、野心に満ちた起業家。
その夢の大きさこそが、彼の弱点となる。
響子の玲央への執着が、ただのビジネス関係を歪なものへと変えていくさまは、まるで芝居のようだ。
絵理香の存在が響子を脅かし続ける限り、嫉妬という錆は彼女の心をさらに深く蝕んでいくだろう。
伊勢家で学んだことは多い。
意図せず、彼らは私に最高の復讐術を教えてくれた。
笑顔の裏で策を練ることを。
弱みを武器に変えることを。
そして今、その教えを実践する時が来た。
彼らには勝ち誇らせておけばいい。
一時の勝利を味わわせておけばいい。
復讐には時として忍耐が必要だ。
私には、それが唯一残された正義なのだから。
全てを失った男に残されているのは、復讐への渇望だけだ。
ゲームはまだ始まったばかり。
私は必ず、勝利を掴み取る。
財閥復讐~兄嫁になった元嫁へ~ 第4話あらすじネタバレ〜絵理香の告白
第3話:エンターテイナーであれ
また一枚、駒を動かした。
悟史のパワハラ映像をリークさせた黒幕が由貴也だと確信している。
でも、それを証明する証拠はまだ掴めていない。
新社長就任。
征一郎に「ただの飾り」と嘲笑われても、私は微笑むことしかできない。
まだ、時期じゃない。
全ては計算通り。
この伊勢家という檻の中で、私は一歩一歩、確実に這い上がっていく。
響子との関係が気になる。
あの玲央という若い起業家との関係は、明らかに危険な香りがする。
警告しても聞く耳を持たない響子。
どこか懐かしい。
私も昔は、あんなふうに情に溺れる女だったのかもしれない。
由貴也を愛していた頃の私。
純粋で、馬鹿だった。
でも今は違う。
私はもう、誰かに心を奪われるような愚かな女じゃない。
欲しいものは、ただ一つ。
力だ。
この伊勢家の頂点に立つこと。
それだけを見据えて生きている。
玲央が私に寄せる憧れの眼差しに、響子が嫉妬している様子が手に取るように分かる。
彼女の焦りは、きっと由貴也の次の一手に繋がるはず。
ホテルでの密会。
響子は、若い玲央の身体まで求めようとしている。
愚かな女。
欲望に溺れた瞬間が、最も脆い。
由貴也、あなたも見ているでしょう?
この舞台の上で、私たちはまた踊り続ける。
かつての夫婦が、復讐と野心という名の仮面を被って。
でも忘れないで。
この勝負、私が必ず勝つ。
だって私には、あなたには決して奪えないものがあるから。
それは――この伊勢家の血を継ぐ、雅との子供。
さあ、次はどんな手を打ってくるの?
私はもう、完璧に準備ができている。
このゲーム、私が圧倒的な勝者になってみせる。
そう、まるでこの家に巣食う蛇のように、静かに、確実に。
第4話:身から出た錆
また由貴也の復讐を阻止できたわ。
でも、この勝利は一時的なもの。
あの人は決して諦めない。
それが怖いの。
それとも――期待しているの?
響子の様子が気になる。
玲央への異常な執着。
私への嫉妬。
伊勢家の女は皆、こうして狂っていくの?
それとも、このゲームに参加した時点で、私も既に狂っていたのかしら。
玲央の私への視線が、響子を追い詰めていく。
単なるビジネスのはずだった関係が、歪な形に変わっていく。
まるで毒が滲むように。
私にも覚えがある。
純粋だった感情が、いつしか打算に変わっていく過程。
由貴也を裏切った時のように。
でも、後悔はしていない。
この道を選んだのは私。
伊勢家の頂点を目指すと決めた時から、全ては計算だった。
響子の嫉妬。
玲央の野心。
そして由貴也の復讐心。
全てが私の周りで渦を巻いている。
時として、この渦に飲み込まれそうになる。
でも、私には守るものがある。
この地位。
この力。
そして――雅との子供。
由貴也、見ているでしょう?
あなたの暗い炎に、私は負けない。
むしろ、その復讐心こそが、私をより強くする。
ホテルで響子と玲央が密会する。
投資と引き換えの愛。
なんて醜いのでしょう。
でも、それこそが伊勢家。
私が手に入れた世界。
そして、決して手放すつもりのない世界。
さあ、由貴也。
次はどんな手を打ってくるの?
私はここで待っている。
全てを奪い取った女として。
そして、まだ全てを奪い切れていない女として。
このゲーム、私たちはいつまで続けるのかしら。
でも、それすらも愉しみになってきた。
だって私は、もう後には引けないから。