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【ラストマイル】ネタバレ犯人は!映画を見た人のみ読んで下さい!

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【ラストマイル】ネタバレ犯人は誰だったのか!映画を見た人のみ読んで下さい!

『ラストマイル』、この衝撃的な社会派サスペンスは、私たちの社会の闇を鋭く抉り出す傑作です。そして、その中心にいる犯人・筧まりかこそ、この物語の魂とも言える存在なのです。

筧まりかという存在

まりかは単なる「犯人」ではありません。彼女は、私たちの社会が生み出した「必然」なのです。恋人・山崎佑を過酷な労働環境で失いかけた彼女の怒りは、個人的な復讐心を遥かに超えています。それは社会全体への、そして私たち一人一人への告発なのです。

彼女の犯行計画の緻密さと大胆さには、ただ驚嘆するばかりです。デイリーファーストの配送センターから出荷された商品に爆弾を仕込むという手口は、まさに物流システムの脆弱性を突いたものでした。そして、その第一の犠牲者が彼女自身だったという事実。これほど衝撃的な展開はありません。

社会への痛烈な批判

まりかの行動の根底にある「自分が罪を犯したならば自分が償うが、世界が罪を犯したならば、世界はどうやって償うのか」という問いかけは、この映画のテーマそのものです。私たちは無意識のうちに、山崎佑のような犠牲者を生み出す社会システムに加担しているのではないか。この問いは、映画を見終わった後も、私の心に重くのしかかり続けています。

象徴的な最後の爆弾

そして、最後の爆弾。再配達された荷物に仕掛けられたこの爆弾こそ、まりかのメッセージの集大成です。

最後にエリカがアメリカ本社のボスに、爆弾はまだありますよ!と言ったのは私たちの「便利さ」への欲求が、どれほど多くの人々を苦しめているのか。への問いなのでは。

まりかの遺したもの

筧まりかの犯行は、確かにテロリズムです。しかし、それは同時に、私たちの社会への痛烈な警鐘でもあります。彼女の行動によって、物流業界の過酷な労働環境や、それを支える消費社会の在り方が、広く世間の注目を集めることになりました。

彼女の犯行を単純に非難することはたやすいでしょう。しかし、その奥底にある叫びに耳を傾けないのであれば、私たちは再び同じ過ちを繰り返すことになるのではないでしょうか。

結びに

『ラストマイル』は、筧まりかという一人の女性の行動を通して、私たちの社会の歪みを鮮やかに描き出しました。この映画は、単なるエンターテインメントを超えた、現代社会への強烈な問題提起なのです。

まりかの行動の是非を問うことも大切ですが、それ以上に、彼女を生み出してしまった社会の在り方を問い直すことこそ、この映画が私たちに求めていることなのではないでしょうか。

『ラストマイル』は、私たちに不快な真実を突きつける。しかし、その不快さこそが、社会を変える原動力になるのだと、私は信じています。

機動警察パトレイバーの犯人帆場暎一も冒頭で退場。ラストマイルと共通点は?

パトレイバーの帆場暎一の犯行動機は、単純に「復讐」や「自己顕示」といった浅はかなものではありません。

彼が住んでいた場所が次々と再開発されていく様子は、まさに彼の心の叫びそのものでした。

東京という都市の宿命である「変化」と「発展」。それは誰にも止められない潮流です。

しかし、その流れに飲み込まれていく故郷の風景に、帆場は静かな怒りと悲しみを感じていたのでしょう。

彼の自殺は、単なる逃避ではありません。それは、自らの肉体を捨て去ることで、プログラムという形で永遠に生き続けようとする試みだったのです。

この動機こそが、「機動警察パトレイバー the Movie」が都市と人間の関係性を問う傑作たらしめているのでは。

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